小学生から中学生にかけての時期、勉強机の上を覆うビニールのシートに、自分が思う理想の人間である為にしなくてはならないことを、思いつく限り書き込んでいた。
例えば、「強い者に媚びて、弱い者に優しく出来ないのはカッコ悪い」とか、「疲れている親の手伝いを進んで出来ないのはダメなやつだ」とか。
「自分は 何か にならないとみんなから受け入れてもらえない人間なんだぞ!」とヌシが言い続けているのかもしれない。
自分が機嫌が悪くなって、相手がこっちの様子を伺い出してビクビクした様に見えると、それが我慢ならなかった。